この形の日本の教育はまもなく限界なのではないだろうか・・・みんなそんな事は本当は言いたくないけど、うすうす気づいているのではないでしょうか。もしかしたら現場の教師は気づいていない人もいるかもしれません。しかし、30年前と比べて本当に教育現場は難しくなってきました。

今の形が終わると私が思う根拠は、深刻な人手不足だからです。ある職場では学級数がすべて2クラスだったので6 × 2=12人の学級担任がいました。そして支援級に4人。これ以外に図工や音楽の専科が加わるわけですが、担任に正規採用教諭を当てるとそれ以外の教員は非正規採用(臨時的任用教諭または非常勤講師)の人たちが担当することになります。この方たちがやる気まんまん教師だったらまだいいんですが、教師を引退されてから十数年が経過しているご高齢の方々ばかりで、モチベーションが低く、怒鳴り散らしたりヒステリックになる方が多いのが現状です。

学級担任が体調不良で休んだり出張でいなかったりすると、このご高齢の方々が学級担任の代わりに自習監督を務めます。残念ながらこの方々では子どもたちはまとめきれません。いや、できない人たちが学校に戻ってきていたのかもしれません。そしてこの方たちが起こした問題発言のクレーム処理を次に日にしなければならなくなります。

今職員室には20代の職員は本当に少なくなってきました。さらに厄介なのは、この若い人たちが保護者対応や書類の作成に翻弄されて、十分に授業の準備ができず結局つまらない授業をしてしまって子どもがさらに荒れる、問題が起こる、保護者からクレームが来るという悪循環に陥っているということです。

さらに学校によっては初任者にお茶くみをさせたり、職員玄関の掃除をさせたりするパワハラが残っている学校はまだまだあります。初任者には初任者研修と言う苦行があり、指導案、研修資料作成、担当教諭からの説教タイム、そして担当教諭からの宿題とさらに初任者を追い詰めます。初任者は授業準備などできるわけがありません。

2クラスで学年を経営していれば、苦行に追われる初任者がいると相方の教員が学年の準備全てをやらなければならないということです。そうなると授業力をつけた人や学級がうまくいっている教師にどんどん仕事が舞い込んできます。そしてその教師も疲れ切っていきます。またはその家族が犠牲になります。

もうメチャクチャです。でもこれが現状です。静かに教育崩壊は始まってます。あと数年で今の形の教育は終わります。